2023.09.29
糸瓜の薬膳効能
『本朝食鑑』から学ぶ
“糸瓜(ヘチマ)”の東洋医学的な効能
【旬】
夏(果実)、秋(綿)
【性味】
涼・甘
【帰経】
肝・胃
【働き】
風(※1)を去り、毒を解し、腫れを消し、痰(※2)を化し、痛(※3)を除き、虫(※4)を殺す。および諸血病を治す。
※1.風・・・ 風毒。体の内部にある臓器を犯すもの
※2.痰・・・水毒が膈にとどまって生じる病
※3.痛・・・身体中の骨や節に疼痛の出ること
※4.虫・・・虫毒は腸胃中で生じる毒虫
『本朝食鑑1』より抜粋
清熱化痰(煩熱口渇、痰熱咳、胸痛、腸ヘルニア)
涼血通絡(喀血・痢疾・血便・痔・血尿)
通乳(乳汁分泌不全)
【料理例】
・糸瓜の酢の物
・糸瓜の出汁煮
・糸瓜と豚肉の味噌炒め
・ナーベラー(糸瓜)チャンプルー
参考文献
人見 必大、島田 勇雄(訳注者)、『本朝食鑑1』、平凡社、1976年
辰巳 洋、『薬膳素材辞典 −健康に役立つ食薬の知識−』、源草社、2006年