2025.07.18
トライアスロン選手に必要な身体ケアとは?〜怪我予防とパフォーマンス向上を実現するメンテナンス戦略〜

はじめに|「練習は裏切らない」は本当か?
トライアスロンは、スイム・バイク・ランの3種目を連続して行う究極の持久系スポーツです。
強くなるには「量」も必要。しかし、疲労や怪我が蓄積したままでは、結果どころか競技を続けることさえ困難になります。
「どこか痛いのは当たり前」
「疲れが抜けないけど、練習は休めない」
そう思っていませんか?
当院「伝統鍼灸 十番堂」では、院長自身がトライアスリート。
現場を知るからこそ、言葉にしにくい感覚・痛み・疲労の変化を的確に把握し、トレーニングと両立できる身体ケアを提供しています。
本記事では、トライアスロン選手に多い怪我・痛みのパターンと、その対処法の重要性について、競技別に詳しく解説します。
トライアスロン選手によくある身体の悩み【競技別】
🏊 スイム編|肩・首・呼吸に関わるトラブル

【肩の痛み(インピンジメント症候群)】
- クロール動作の繰り返しで肩の腱板が擦れ、炎症を起こしやすくなる
- 可動域の左右差や、肩甲骨の可動性低下が根本原因になっていることが多い
【首こり・頭痛・手のしびれ】
- 呼吸側への過度な首の回旋や固定姿勢が続くと、頸部の筋緊張が高まり、神経圧迫による症状も現れる
【腰のハリ・不快感】
- ローリング動作が左右でアンバランスだと、腰椎・骨盤周囲に無理がかかりやすくなる
【呼吸のしづらさ・浅さ】
- 肋間筋や胸郭周辺の硬さによって、呼吸が浅くなり、水中での酸素供給効率が低下する
🚴 バイク編|腰・膝・手のしびれに注意

【腰痛(仙腸関節・腰椎周囲)】
- 長時間の前傾姿勢により、骨盤が後傾しやすくなり、腰への負担が集中
- 体幹やハムストリングスの使い方に癖があると悪化しやすい
【膝の痛み(膝蓋靭帯炎・腸脛靭帯炎)】
- クリート位置やサドル高さが合っていないと、ペダリング時に膝に負荷が集中
- トルク型の踏み方をしている選手は特に注意
【手のしびれ・前腕の張り】
- ハンドルを握り続けることで手根部の神経が圧迫され、しびれや感覚異常を引き起こす
- ハンドルへの荷重バランスにも注意が必要
【股関節前部の詰まり感】
- 骨盤が前傾しすぎていたり、股関節屈筋が過緊張すると、ペダリング中に前側が詰まりやすくなる
🏃 ラン編|足底・膝・脚全体の不調が頻発

【足底筋膜炎・アキレス腱炎】
- 長時間の反復衝撃により、足裏の筋膜やアキレス腱に炎症が起こりやすい
- 裸足感覚のフォームや急激な距離増加が要因になることも
【シンスプリント・腸脛靭帯炎】
- 着地時のブレ、フォームの左右差、足部の安定性不足により発症
- 特に大会前に距離を一気に伸ばした際に出やすい
【腰痛・腰の詰まり】
- 骨盤の上下動や回旋が過剰になると、腰椎にストレスが集中
- 足が上がらなくなる感覚、体幹の連動が切れる感覚も関連する
【「脚が抜ける」・動かない感覚】
- レース後半、あるいはブリック練習後に脚が“空回り”するような感覚
- 神経的な疲労や、出力のコントロール機能の低下が背景にある
強くなるためには「練習+回復」が絶対条件
どれだけ練習しても、疲労が抜けず、身体が回復しきらなければ本来のパフォーマンスは発揮できません。
むしろ、**“練習量が多い人ほど、回復力の差が結果を分ける”**のがトライアスロンです。
特に仕事や家事と両立しながらトレーニングしている市民アスリートは、限られた時間の中でいかに身体をメンテナンスするかが成績にも直結します。
院長がトライアスリートだからわかる、実践的ケア
当院では、施術者自身がトライアスロンを実践しており、
以下のような感覚も即座に理解できます:
・「○○の練習後に出る特有の痛み」
・「この週の練習配分なら、体のここに出る」
・「バイクポジションが変わったことで膝に出ているかも」
・「レース2週間前なら、ここはやりすぎない方が良い」
ただ痛みを取るだけでなく、競技パフォーマンスに直結する施術を行います。
最後に|練習の質を上げたければ、身体の声を聞け
「まだ動ける」は「大丈夫」ではありません。
レース後に体を壊してしまう前に、自分の体の声に気づき、整える習慣を持つことが、一流アマチュアアスリートの条件です。
「身体が整うと、感覚が変わる」
「感覚が変わると、フォームが変わる」
「フォームが変わると、記録が変わる」
その第一歩を、ぜひ一緒に。
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