2022.09.06
便秘、腹痛が鍼灸治療で改善した1症例
【患者】
10代 女性 学生
【主訴】
便秘、腹痛
【既往歴】
喘息
【現病歴】
キックボクシングの試合に向けて減量し始めてから便が硬くなり、排便回数が減ってきた。
以前から、緊張すると便秘になりやすい傾向ではある。
試合1週間前になり、7日間便が出ておらず、腹全体が膨満している。
腹が張る様な痛みがあり、便意は無い。
胸脇の苦しさ、みぞおちの痞え、吸気困難、肩こりを伴っている。
【症状の発生機序】
キックボクシングの試合に対する緊張により、胸腹部を中心に気の停滞が起こった。
気が巡らない為、大便が渋滞して、腹が張り、みぞおちが痞えが出現する。
上半身でも気が停滞して、胸が開かず吸気困難となり、肩で血行不良が起こって肩こりも出現した。
【治療方針】
プレッシャーや緊張を緩める。
胸腹部の気の停滞を改善する。
腹部打鍼術で治療した。
腹部打鍼術についてはこちら
【経過】
初診治療直後にゲップが数回出て、胸脇部の苦しさ、みぞおちの痞え、吸気困難が軽減する。
翌日は一日中、ゲップと屁が出て、腹部の苦しさや張りが消失し、少量の兎糞便が出た。
治療の翌々日に、大量の排便をした。
以降、毎日便が出て、キックボクシング試合に臨めた。