2025.01.20
目のピクピクについて東洋医学の観点から徹底解説
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院長の妻、ななこです。
疲れた時、ストレスが多い時、生理前、寝不足が重なったりすると私は左目がピクピクします。
大体決まって左目、たまに右になることもあります。
一日中ピクピクしているわけじゃないけど、これが始まると憂鬱です…。
人には分からないと思うくらいのピクピクですが、仕事中になったり、逆にリラックスしてる時になったり、始まると目をおさえたりしますがおさえるだけでは治りません…。
最近では始まると寝不足だなとか、ストレス発散しよと、 仕事のこと考えないようにリラックスの時間増やそうとか、色々と対処法がわかってきましたが、これを手っ取り早く止めてくれるのが院長の鍼です!
私には1番効果的面!
すぐに対処すれば1回で止まります。
すごく疲れてたり寝不足が続くと連続して3.4回の鍼で止まります。
問診をして体を診るとなぜピクピクしているのか原因大体分かりますし、なぜ左に出やすいか、なんで右に移動したのかも東洋医学を勉強すると理論的に説明がつくんです。
これが分かると事前に目のピクピクが起きないよう気をつけて生活できますし安心して過ごせます。
眼瞼けいれんについて
眼瞼けいれんは、「まばたきの制御異常」もしくは「開閉瞼の切り替え故障」と考えると分かりやすいです。
まばたきや、瞼(まぶた)の開閉を制御しているのは脳の神経回路ですので、症状は目のあたりにありますが、中枢神経系の異常ということになります。
瞼の運動障害に加えて、まぶしい、目の周辺が不快、痛い、目が乾く感じなど感覚過敏があるのも特徴です。
さらに抑うつ、不安、不眠など精神症状を持つ人も半数近くあり、うつ病などと間違えられることもあります。
治りにくい病気で、40~50歳以上に多く、女性は男性の2.5倍もかかりやすいものです。
目がまったく開けられないほど重症な例は少ないですが、一見しただけでは分からないような軽症例を含めると、日本には少なくとも30~50万人以上の患者さんがいると推定されます。
眼瞼けいれんの東洋医学的な考え
眼瞼の痙攣はチック症の原因にも似ていて、体の内側で起きる”風”が原因なのです。
自分の意志ではなく、身体が勝手にピクピク動いて状態は、身体の中で風が舞っていると考えます。
自然界の風が木や旗を揺らすように、
身体の内側の風が脳、筋肉、精神などを勝手に動かして揺らすため、眼瞼の筋肉がピクピク動いてしまう症状が出現するのです。
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この内風が出現する体質は、いくつかのパターンに分類されます。
(ここからは東洋医学の用語を使って説明します。)
1、肝陽火風
肝陽火風は肝陽上亢が進行して起こります。
【症状】
・めまい(倒れそうになる)
・四肢のしびれ
・振戦、手足のふるえ
・頭痛
・頭重足軽(雲の上を歩いているような不安定感)
・舌体のふるえ、舌のこわばり、言語障害
2、熱極生風
各種の高熱証に随伴する証候であり、実熱証の極期に現れることが多いです。
【症状】
・発熱、口渇、唇の乾燥
・けいれん、頚項部の硬直、身体を反る、目が上転する
3、陰虚風動
陰虚の重証として現れます。陰虚風動は筋脈が滋養されないために肝風を誘発し、動風症状が出現します。
【症状】
・手足のひきつり
・午後の潮熱、寝汗、手足のほてり
・口、咽、目の乾燥
4、血虚生風
肝血が不足して筋を滋養することができなくなると、虚風現象が現れます。
【症状】
・手足のしびれや振戦
・関節の拘縮やけいれん
・こむら返り
・めまい、目のかすみ、目の乾き
※内風、肝風内動についての参考文献
東洋学術出版社 『中医弁証学』 柯雪帆 編著 兵頭 明 訳
これらの病態が単体で眼瞼痙攣を引き起こしているパターンもあれば、いくつかの病理が絡み合って症状を引き起こしているパターンもあります。
内風を引き起こす病態は上記以外にもあるため、鑑別は非常に重要になってきます。
十番堂では、1人1人に合ったツボに鍼を刺して治すので、「目のピクピクにはここのツボ!」というのはないのですが、眼瞼痙攣のメカニズムを納得した上で治療を受けていただけると思います。
瞼のピクピクで悩まれている方は1度ご相談にきてみてください。